葉たばこ栽培品種
日本で栽培されているたばこ種類は大きく分けて以下の3種類です。そのたばこ種類の中に栽培品種がいくつかあります。
(参考資料:日本たばこ産業(株)(2001)「葉たばこのできるまで」)
■ 在来種(Domestic) ■
たばこの葉はもともと自然の通風条件下で乾燥されてきました。こうした乾燥法の原型を保っているものを在来種としています。日本では江戸時代から明治31年(1898)までは各地域ごとに多数の固有な品種が栽培されていましたが、その後何回にもわたる整理の結果、現在では数品種で小面積にすぎません。
香喫味(こうきつみ)はからっとしており、火つきがよいのが特徴です。
■ 黄色種(Flue-Cured) ■
黄色種(おうしょくしゅ)と呼ばれる葉たばこは世界的には最も多く生産されています。収穫葉は乾燥室(機)の中に吊り込み人工的に加熱(37〜40℃)しながら黄色にし、以後次第に昇温と排湿をはかり黄色に固定して乾燥します。
一回の乾燥は吊り込み点火後、80〜120時間で終了しますが、乾燥中に葉中のでんぷんの糖化が行われるので、乾葉(かんぱ)は特有の甘い香りがします。
日本では北は新潟県から南は沖縄県まで広く栽培されています。
■ バーレー種(Burley) ■
黄色種についで世界的に多く生産されています。元来、北米の在来種から突然変異で生じたものといわれ、一般のたばこに比べて葉色が淡い傾向にあります。日本での一般的な乾燥法は、パイプハウスなどの乾燥施設で自然な温湿度の日変化の繰り返し(自然乾燥)により、長い日数(約1ヶ月)をかけてゆっくりと乾燥を進めます。
乾燥における葉色は黄色から褐色に変わっていき、乾葉(かんぱ)は独特のチョコレート様の香りがあります。
日本では岩手、青森、秋田、福島の各県を主産地としています。
現在栽培されている品種は、以下のとおりです。
| 種 類 | 品 種 | 主な病害抵抗性 | 主 産 地 | |
| 在来種 | 第2在来種 | 松 川 | 黒根病、赤星病 | 福島県 |
| 第3在来種 | だるま | 立枯病、赤星病、うどんこ病 | 栃木県、茨城県 | |
| 第5在来種 | 白遠州 | (白遠州1号)黒根病、TMV | 茨城県、熊本県 | |
| (〃2号)立枯病、黒根病、TMV | ||||
| バーレー種 | 第1 バーレー種 |
バーレー21 | 野火病、黒根病、TMV | 青森県、岩手県 |
| たいへい | 野火病、黒根病、TMV | 秋田県、福島県 | ||
| JT-バーレー16 | 立枯病、疫病、黒根病、野火病、TMV | 秋田県 | ||
| 第2 バーレー種 |
みちのく1号 | 野火病、黒根病、TMV | 岩手県、宮城県、山形県、新潟県、長野県 | |
| みちのく2号 | 立枯病、野火病、黒根病、TMV | |||
| 黄色種 | 第1黄色種 | コーカー319 | 立枯病、疫病 | 愛知県、高知県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県 |
| JT-黄色70 | 立枯病、疫病、黒根病、TMV、PVY、うどんこ病 | |||
| バージニア115 | 立枯病、疫病、黒根病 | 鳥取県、香川県、佐賀県、長崎県 | ||
| 第2黄色種 | エムシー1号 | 立枯病、疫病、黒根病 | 新潟県、石川県、鳥取県、島根県、岡山県、山口県、徳島県、愛媛県 | |
| JT-黄色69 | 立枯病、疫病、黒根病、TMV、PVY、うどんこ病 | |||
| 沖縄2号 | 立枯病、疫病 | 鹿児島県、沖縄県 | ||
| 第3黄色種 | ブライトエロー4号 | 長崎県、熊本県、鹿児島県 | ||
| 第4黄色種 | つくば1号 | 立枯病、疫病、黒根病、TMV、うどんこ病 | 栃木県、茨城県、千葉県 | |
| つくば2号 | 立枯病、疫病、黒根病、TMV、PVY、うどんこ病 | |||
注)TMV:タバコモザイク病、PVY:黄斑えそ病